最近読んだ本本本。


電車乗ってる時間が少しだけ長くなったおかげで本読むペース早い早い。
…今までよりほんの2、3分長くなっただけなんだけどもさ。
それがおっきいんだよ。不思議と。


笑う月 (新潮文庫)

笑う月 (新潮文庫)

のんきなおじさんだーていうのが正直な感想。
前半エッセイなんだけど、もうちょっと昔の芥川だとか太宰とかに漂う悲壮感なんか微塵も感じない。
使命感?なんじゃそりゃ。書きたいこと書いてるだけだよ。とでも言いそうな。
で、これは先生が言ってたんだけど、「ここらへん(時代)の作家ってのは、のんきで、しぶとい。その証拠に、まったく死に急ぐことなくよぼよぼになるまで生き延びている。」って
。笑。ほんとにそういうのがにじみ出ているエッセイだよ。笑えるくらい。
だからこそ、(のんきにしぶとく考えに考え込んだであろう)後半のショートショートは圧巻。
悲壮感漂わず、主張もなく、ただその世界をつくりあげることだけに力をそそぎまくってるようで。
ぞわぞわした。


壁 (新潮文庫)

壁 (新潮文庫)

安倍公房第2弾。こっちは短編集
この人はどうも砂漠ってものに魅力を感じるそうで。その辺から派生してる感じの話。
砂の女 (新潮文庫)を読んだ時はジャリジャリする感触に気持ち悪くなりつつクセになってたんだけども。
こっちはニュルニュルの感触にやられそうな感じ。
名前が名刺に盗まれたり、胸の中の砂漠が大きく成長して破裂しそうになったり人間が液化したり影を食べられて透明人間になっちゃったりするわけのわからない世界なんだけど、世界が完璧に説明できるようにできてるせいか、ずるずる引き込まれて戻ってくるのが難しくなった。


ぼくは勉強ができない (新潮文庫)

ぼくは勉強ができない (新潮文庫)

たぶん5年ぶりくらいに読んだ。ふっと読んでみたくなって。
『PAY DAY!!』読んだ時に、なんとなく記憶に残るよなーと思ったんだけど、こいつもやっぱりそうだった。
内容はなんとなく記憶に残ってたからこそ、中身読んで改めてうわーとびっくりするところがたくさんあって。
たぶん、昔読んだ時とはまったく違う類の驚きで。
前の時はたぶん面白かったーぐらいの感想しかなかったんだけど、今はちょっと違くて。
なんとなくうまく言えないんだけど。面白いんだけど悔しい、ていうか見抜かれ方が恥ずかしいよ!!ていうような。
それから、秀美くんがはじめてヒーローに見えた。認めれた。


空中庭園 (文春文庫)

空中庭園 (文春文庫)

苦手だけど面白いと良いなーと思いながら挑戦の角田さん。
…案の定、というかなんと言うか。
いやいやいやいや、やりすぎ書きすぎじゃない?という不快感がずっとつきまとってた。
いっくら家庭崩壊(?)と言えども、さすがにそれはないでしょ。そんなに詳しくひとりひとりの感情やら秘密やら知りたくないよ。と思って。
あんまりにもいろいろきっちりつくられてるからつけ入る隙がなくって、読んだあとにふーんで終わっちゃった。。。
これだけ不快感を与えられる、てのもすごいけど。。。うーん。やっぱ苦しいものがあるなぁ。わたしには(それでもまだ挑戦する気はある)。
表題作(お母さんの話)の最後、誕生日の話はずいぶん泣きたくなった。



あ!!
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