読んだ3、4冊。


普段あんまりにも本読んでてもう暇さえあれば本開いてるんだけど。我ながらよく内容忘れないよなぁ。。。と思ってたら、そりゃいっつもまとめてどかんと読んだ本の感想ここに書いてるからだ、ということにさっき気づいた。
そんだけ。


東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

けっこう長いこと積読されてた本。たぶん、ハードカバーだから。
でも、読んでみたら案の定というかなんというか、やられちゃうくらいに面白くって、がんがん入っていってしまって。終盤はもうあーやばいやばい、もう苦しくて読めない、とあえて読むのやめた(で、落ち着いたころに読みきった)。
わたしもお母さんとは昔けっこうな確執とかあって、半分くらいは逃げるみたいに家をでてきてて。出てからすんごい感謝する気持ちとか生まれて、家に戻ったら本気で親孝行したいなぁ(最近ほんとに気弱になってるしなぁ)、て思ってた最中に読んだんだけども。そんな気持ちがさらに強くなった、というか、自分のお母さんと「オカン」を重ねてしまって、苦しくて苦しくてしょうがなかった。
たぶん、感動感動ってオビに書いてあったけど、そうじゃなくて、じぶんの罪悪感とかのん気さとか親がいる安心感とか、そういうものが重なってしまって苦しくなるんだと思った。
かたちは違えどお母さんは誰にでもいて、それをこんなかたちで記録されてるなんて、ある意味反則だ。くそー。。(もちろん良い意味で。)



原色の街・驟雨 (新潮文庫)

原色の街・驟雨 (新潮文庫)

娼婦と男の人の話。再読。
これ読んだのが前は18歳の時で、ある意味衝撃だったんだけど(エロ小説かと思った)、よくよく読んでみたら、実は全然エロじゃないことに気づいた。今回。
授業とかで扱われてて、その時先生は「こいつはエロなんです!!」て熱く語ってたんだけど、そうじゃなくて、「娼婦と男」ていう関係がすごくシンプルな利害関係でわかりやすくて、でもそれだけじゃない要素も含んでるからこそこういう関係をあえて選んで書いてたんだなぁ、てしみじみと感じた。
しかも、この作者ってば最初は本物の「娼婦」に会わずに想像だけで書いてたんだってさ!いやいや、絶対嘘だって、て思うくらいリアル(のような気がする)。。。
たぶん、だからこそ損得だけの関係とか扱われ方とかが虚しくて哀しい、て苦しくなれたんだと思う。
こんだけの描写だけでそういうの感じられるってのはすごいよなぁ。。。



ラビット病 (新潮文庫)

ラビット病 (新潮文庫)

またもや再読。これはたぶん5年ぶりくらい。
ほんっとうに「なんじゃこりゃ。なんかやだー」って思ってたんだけど、180度くらい変わった。この感覚の変化にかるく感動。
なんかね、前は何にも生めないような、ただこれがあってあれがあって、ていうのを書きつらねてあるだけだ、って強く感じて「ケッ」て思ってたんだけど。
今回はそんな愛が溢れてるのってすてきだなぁ、と思って、しかもところどころに出てくる「ロバートは幸福に感じるのであった」ていう1文にえらく感動した。驚き半分で。
だって、「幸福に感じる」ていうのをさらっと読み流せる、ていうか納得させられるのってどえらいことやん?普通そんなことかんたんには言えねーよ!!て言ってしまうと思うのに。
それをさらりと納得させられる関係があることが奇跡だよなぁ、とか思ってしまったわけなんだよ。うまく言えんけど。



神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)

神の子どもたちはみな踊る (新潮文庫)

こいつも再読。(最近再読ブームなもんで。)
最近読んだ、ていう話を聞いて、「そういやどんな話だったんだっけー?」と思って。
阪神大震災がある短編集なんだけどもさ。それ以上に何かを失ってそれがしこりになってる人がたくさん出てきて、ていう印象がものすごく強かった。
『蜂蜜パイ』はものすごくやさぐれた気分で読んでさらにはらわた煮えくり返ってしまったので、悔しくて3回くらい読んだ。これだけ。そうやって、前に進めなくてうだうだなってても本当に欲しかったものが手に入るみたいな物語書くからよけいな期待持っちゃうヤツ(もちろん誰とは言わない。)がいるんだよばーか!!とかすごい言いたくなった(ほんとはそんなこと一概には言えないんだけどもさ。何せやさぐれてたから。。。苦笑。)。
これはまた時間おいて読むと思う。そん時またなんか考えてみよう、て。