となりのおじさんがうざい。


とか思いつつも、読んだ読んだ本がたまりにたまっているので、思いつくままに殴り書き。
たぶん長いよ。すんごいたまってるから。



デッドエンドの思い出 (文春文庫)

デッドエンドの思い出 (文春文庫)

「この本が書けたので小説家になって良かったと思いました」ていう感じの帯がついてた本。
いや、ばななさんが久しぶりだったてのもあるけれど、やっぱしぐんぐん吸い込まれてぐんぐんぐんぐん読んでしまってあっという間に終わっちゃったさみしいよー、ていうのがすごく強かった。
少しかなしい女の子が登場する短編集、とでもいうか。やっぱり少しかなしい気持ちにはなるけれど、でも少しやさしい気持ちになれるような、そんな本。さらっと登場する「セックス」ていう言葉が、ただの言葉なのに妙に生々しかった。不思議。


ハゴロモ (新潮文庫)

ハゴロモ (新潮文庫)

川と寒さと雪と山のファンタジー、みたいな。
さらさらさらさら流れていって、これまた少しかなしい女の子が登場するのだけれど、さらさらなのでかなしさ際立つでもどこか暖かい、ような。話の内容は忘れてしまっても、読んだ感覚だけはずっと残っていそうな、そんな話。
別にくわしく川とか寒さとか山とか描写されてるわけでもないのに、印象はすごく山川寒さ。


このシリーズ、読み出してもう7年とか経ってんのか!あの時わたしまだ高校生だったのにもう社会人だよ!!てな具合にちょっと感慨深かった。今回は特に(社会人1年生だからかね)。よくわかんないけど。7年前と比べた自分の気持ちの変化まですんごく懐かしんだりおもしろがったり。
なんていうか、タイトル通り「優しい秘密」がいろいろ飛びかっていたのだけれど、優しかろうがなんだろうが秘密は秘密なんだよ、ばかやろう、てつい言いたくなった。と同時に、かなしいなぁくやしいなぁこんなのやだなぁちゃんと話し合ってほしいなぁ、っていうもやもやしたものが。ね。
ここまで来るともう親心。


イン・ザ・プール (文春文庫)

イン・ザ・プール (文春文庫)

ずっと読んでみたいなぁ読んでみたいなぁと思っていてやっと読んだもの。
映画を前に見て、しかもおもしれーて思っていたので期待度も高く。それでもその期待見事に裏切られなかったのでものすごくうれしかった。映画がおもしろかったのはこんだけちゃんとできてるものを忠実におもしろく再現したからなのね!みたいな。…ちょっと語弊がある気がするけど。それ以前に、そんなに映画と比べて読んでなかったのだけれど。
映画とまんま(て、ほんとは逆だけど。)な話もありつつ、映画に盛り込まれてなかった話もありつつ、何より、先生がまず映画と違う。でも、スピード感が一緒で、映画見てた時も若干そうだったのだけれど、自分が見事に話の中にはまってしまってて、電車で本読んでたはずなのに話と一緒に一晩二晩経っちゃったような感覚になってしまって、それがすごい爽快だった。特にあの高校生の話。すごかった。
きっと、続編が文庫になったらまた読むよ。


海馬 脳は疲れない (新潮文庫)

海馬 脳は疲れない (新潮文庫)

同期の子に「おもしろいよー」て聞いて、さっそく読んでみた。うん、おもしろかったよ。
ああしなさいこうしなさい、ていうものではなく、脳みそってこんなのなんだよーだからこんなこともあんなこともへっちゃらなんだよーっていう流れがしっかりあって、でも対談の本だから実際何か聞いてるみたいな感覚でへぇーほぉーと思いながら読んだ。
各項目についてるまとめが良かった。何より。
流されてだらだら読んで脳みそ素通り、じゃなくてしっかり復習しながら勉強してるみたいな。
本として読む、ていうより、部屋とかで部分部分を読んでたら、あ、こんなに時間経っちゃってた、みたいな読み方したい、この本は。


若者の法則 (岩波新書)

若者の法則 (岩波新書)

あーうん、そうだね。そんなとこあるよね。ていう「若者」の法則をやさしく羅列してあるもの。
どちらかというと、本の中でも言われているけれど、「最近の若者はどうもわからん、何考えてんだ」て言ってるようなおじさん向け。
「自分と、自分の周りにはとてもとても優しく、それ以外は人間とも思っていない」みたいなくだりのところは激しく同意した。満員電車の中で。荷物おろすことなく振り回してごそごそやりながら友達とべちゃべちゃしゃべってつり革でぶらぶらやってる若者の横で。うん、わたしも若者なんだけどね。
ただ、ぶっちゃけて言うと「…で?」ていうものはまったく書かれていないので、本当に羅列で終わってしまってて、少し、うーん。。。と、ね。思った。


女の子どうしって、ややこしい!

女の子どうしって、ややこしい!

タイトル通り、「ややこしい」女の子達を取材していろんな事例を集めていろいろ考えている本。
海外とはいえ、やっぱり女の子っていうのは万国共通なのですね、って。ものすごく。あぁ。と、読みながらどんどん鬱々してきた。
あんまりにも身に覚えがありすぎて、あんまりにもいろんなことを思い出して。
たぶん、こういうのって誰にでも経験があるだろうし、もうわかってるよ、からだでじゅうぶん理解してます、て言われてしまえばそれまでなのだけれど、こういう本がある、ていうことはある意味救いなんじゃないかな、と思う。
例えば、あることについて一人で悩んでしまっている子がいて、でもきっと誰もわかってくれない、と思っていたとして、「こんなことあるよ」って具体的に示してくれるものと出会えた時に「わたしだけじゃないんだ、悩んでても間違ってないんだ」て自分を肯定されたような気持ちになる、みたいな。
だからこそ、こういう本、もっともっと広まっても良いんじゃないだろか。臭いものに蓋、みたいなの、やめちゃえば良いんじゃないだろか。て、すごく思った。


エミリー (集英社文庫)

エミリー (集英社文庫)

野ばらさんて、ちょっと苦手…なんて前に何かぱらぱら読んだ時に思った覚えがあって、ちょっと、敬遠してたような気がするのだけれど。見事に払拭された。この本読んで。
ないよ、そんなことないよ、ていうふわふわしたようなちょっと影があるような独特の世界の中にこの話はあるのだけれど、でも、ある部分では見事に現実をぐさりと突いていて、たまにドキっとするような。
自殺しましょう、そうしましょう、て言って、翌日に本当に自殺してしまえる。自殺しようと思っていたのに、あの彼女と会わなければいけないから自殺できない、と悩んでしまえる。自分の身に起こった哀しいできごとを、誰かと認め合えたりできる。そういう不思議でありえないかんたんに傷つけあえるとんがりまくった世界に軽く憧れ。


あなたの話はなぜ「通じない」のか

あなたの話はなぜ「通じない」のか

何読んでんだよー。みたいな。だけど、渋谷のTSUTAYAで立ち読みしてたらなんとなくおもしろそうで衝動買い。あはん。
うん、おもしろかった。けど、ノウハウよかもっとこの人の文章を読みたい、と思う。のだけれど、この人の文章はこんなのなのかもなぁ、とも思ったり。
メディア力、ていうものは薄々感じていたのだけれど、やっぱりそうだよなぁていうのをすごく実感した。やっぱりわたしが変わらなきゃね。て。
あと最後、あとがきですっきり持ち上げてもらえて、良かった。きっと策略なのだと思う。うまいな、構成。て、そこがいちばん感動したかも。


風立ちぬ・美しい村 (新潮文庫)

風立ちぬ・美しい村 (新潮文庫)

大学生の頃、ゼミにこの人をすごく好きな人がいて、なんだこんなに好きなんだろう、と思っていたのだけれど、これ読んだらなんとなく、納得した。
ゆっくりとはじまる最初から淡々と過ぎる「最後」までと、そのちょっと後の話。
最後の最後は直接、何も書かれていないのだけれど、そこここに匂いが漂ってて妙に物悲しい感じがした。あんまりうまく言えんのだけれど、「傍観」ていう言葉がすごく似合う気がする。


グミ・チョコレート・パイン グミ編 (角川文庫)

グミ・チョコレート・パイン グミ編 (角川文庫)

これまた、読みたい読みたい思っていてやっと読んだ本。
すっぱい!自意識過剰!男子高校生!アホ!て、これに尽きる。あとはちょっとだけエロ。ていうか欲望。
なんも説明入らんよね。ほんと。ニヤニヤしちゃう感じ。どんどん。
それにしても、大槻ケンジてものすごーく恥ずかしがり屋さんていうか照れ屋さんなんだろね。ていうのが最初から最後までそんな空気がぷんぷんしてて、おもしろかった。そんな照れ隠しの説明しなくていいから、て。ほんと。
今度また続編読むよ。今の積読読み終わったら。


きれぎれ (文春文庫)

きれぎれ (文春文庫)

内容がないようなあるような言葉の羅列(シャレじゃなくって、ほんまに)。
あんまりにもぽんぽん次々いろんなものが出てくるもんだから、いやーもうやめてーお腹いっぱいーて思うのにそれでもやっぱりやめられないとまらない。これすごい。めちゃめちゃ衝撃だった。やばいよやばいよ。読んでるうちに現実なんだか夢なんだか今なんだか昔なんだかよくわからなくなって頭の中がぐちゃぐちゃ。トライしてみて良かった。と心底思った。
それでもやっぱり、読み疲れたので、ちょっとだけ、休憩したい気分になるよ。
まるで村上春樹みたいだ。はー。。。