風に舞いあがるビニールシートとか

風に舞いあがるビニールシート

風に舞いあがるビニールシート

あまりよく知らなかった職業や生き方の短編集
一気に読んで、犬のボランティアの話と表題の話にものすごく胸いっぱいになってしまった。意識してみないとなかなか目にする機会のないようなものごとばかりで、興味が持てないや、と言ってしまえばそれまでだけれど、読んでるうちに少しずつそそられるものばかりだった。わたしは。
この人は、物事をもっとぼんやりととらえる人ではなかったっけ、と勝手に思っていたのだけれど、でも、こういういろんな意味での細やかさも良いな、と思った。

ニート

ニート

ちょっとゆがんだ人が出てくるの短編集。としか言いようがない。気がする。
まったく内容とは関係ないけれど、この人はきっと、ものすごくすらりとした美人で言葉少なに静かに生きている風に見せかけて、実はものすごく情熱的というか内面煮えたぎっている、という人ではなかろうかと読んでいてものすごく思った。
あほっぽいけどけっこうまじめに考えた。これ。

浮世でランチ

浮世でランチ

けっこう読んでみたかったこの人。
会社をやめて旅行しつつ、昔やっていた神様ごっこを思い出す、という話。
言葉の選び方が、昔クラスにひとりはいたちょっと変わっていてそれがおもしろくて少しずつ人気者になっていくような子みたいだな、と思った。だからいろいろ思い出した。読みながら、高校生の時にずっとくっついてきたあの子とか、大学の時にだるがっていたあの人とか、ああいう人になりたかったなあとか。
なかなか、そういう文章を書けて、しかも物語にしようとする人は少ないような気がするから、目新しくておもしろいな。と思った。

猛スピードで母は

猛スピードで母は

あれ、なんだっけこれどこかで聞いたことある、と図書館で手にした本。けっきょく、これをどこで目にしたのかは最後まで思い出せなかった。
小学生くらいで感じたり体験したことを描いた話で、短い文章でどんどこ進む、という文体が印象的。ただ、語り手と文章の距離が遠いところとか、その展開とか妙に違和感を感じるところがちょっと多かったような気がする。もう少し年上の女の子だったりしたら良いのかもしれないな、と思った。
めちゃめちゃ勝手だけど。