しゃべれどもしゃべれども

国分さんのしゃべり、それから伊東さんのしゃべりがすばらしいと思った。以上。というのが正直な感想。
なんでかっていうと、(推測ではあるものの)たぶん原作のぶ厚さがうまく出せていなかったのかもしくはもともとなかった(というかうまく伝えきれていなかった)のか(正直なところ、わたしは後者だと思っているのだけれど)、とにかく映画のストーリーはちゃんとしっかりできていて、おもしろそうな人々が出ていて、ものすごく特徴があってそしてわかりやすかった、けど、それ以上に映画だからできるニュアンス的なものをかもし出したりだとか雰囲気でものを伝えたりだとかそういった部分が本当に何も感じることができなかった。本当に「へーふーん」としか思えなくて哀しかったくらい。
ただ、寄席に関しては前にテレビで「夜中に撮っていて、お客さん役のエキストラさんが眠くならないように、フィルムがまわっていない間でもずっとしゃべり続けていた」という話を聞いてへー、すごいなーおもしろそうだなーというのがきっかけで見たのだけれど、本当に「真夜中に撮った」なんてことを思えないほど本物みたいですごかった(けれど、話の端々が微妙にカットされていたのはなぜなんだろう、という疑問は残った)。
惜しいなあもったいなあ、そういうのがもやんと残る映画だった。うーん。